歌手になりたかったあの日の私と、歌手になりたい今のあなたへ

秋の夜長、
(減量中のため)酒も飲まず、
(減量中のため)食事もそこそこ、
意識はっきり視界くっきり
悟りの境地のような気分で
色んな物思いにふけりつつ
ネットサーフィンしていたら
「プロを目指す人へ」
「歌手になりたい人へ」的なコンテンツを
たくさん見つけて、
モヤモヤしたものが
わわわ〜っと溢れてきたので
自分の頭を整理するためにも
ここで文章にさせてください。

まず最初に断っておきたいのは、
私自身”売れられるもんなら売れてみたい”
と思っている低空飛行の無名歌手なので
「これから歌手になって売れたいと思っているあなたに
アドバイスして差し上げましょう」なんて
おこがましい気持ちは全くありませんし
全員音楽仲間であり、全員ライバルです。
ただ、”歌手を目指して貪欲だったあの時の自分”に
言ってやりたいことは、たくさんあるんです。

繁華街にカラオケボックスが乱立し、
やれ家族が集まった、やれ放課後だ、
やれ同窓会だ、やれ合コンだ、
2次会となると、
何人かいるうち誰かが
「カラオケ行こう!」と言い出す平成。あ、もう間もなくか。

1曲入魂の人、
マイク離さない人、
絶対歌わない人、
そもそも行かない人、
色んなタイプに分かれて
こうしている今もどこかで誰かが歌っていますが、
その昔にいた、
歌うだけで笑いが生まれるような
「おっそろしい音痴」って、
もはや絶滅危惧種なんじゃないかと思います。

そう。みんな全体的に歌がうまくなってる。
厳密には、多少の差はあれど
大体ちゃんと”キー”がとれるようになってる。

だからこそ、プロとアマチュアの境目が
ぼんやりしてるし、
”プロ並にうまいアマチュア”なんて
そこらじゅうにいらっしゃいます。

じゃあ、”プロの歌”って何なんだろう?
それって、お金が生まれるかどうか。
ジャッジは自分でなく、聞き手。
レコード会社の人間、広告の人間、
スポンサー企業の人間、そして、お客様=一般の大衆なんですよね。

じゃあ、美人が全員モデルや女優になれるのかというと
そういうもんでもなくて。
朝起きて、
「あぁ、今日の私、むくんでないし、肌ツヤいいし
ちょっと美人なんじゃない?」と
ご機嫌で出かけたけれど、
人に写された写真見て、「わぁ!ぶす!」と思う。
そんなことありません?私だけ?笑

客観的に見られて、聞かれて、それが良いか悪いか。
それだけなんですよね。
よりたくさんの人から「良い!」と認められたら、
それがそのまま価値になる。

「んなこた知ってるからコツを教えろ」
と思っている人は、、、もうここまで読んでないかな。

もしも、”プロ”を目指している人が
今、ここを読んでくれてるなら、言いたい。
「ドレミファソラシド」を、美しく奏でて見て欲しい。
そのドが、CだろうがFだろうがA♭だろうが、なんでもいい。
あああ〜だろうがラララ〜だろうがフフフ〜だろうが
ドレミ〜だろうが、うんこうんこyeahだろうが
好きな言葉でいい。
テノール歌手のように野太い声で
そよ風のようにささやく声で
悲しそうに、嬉しそうに、怒りをこめて、
色んな「ドレミファソラシド」を使いこなして欲しい。

ミックスボイスだファルセットだ、
「私ボーカルスクールに通ってます」という
”夢見るぼく私”の状態が楽しくて好きなら、
それはそれでとっても大事な時間と思うけれど、
私は正直、人から教われる事なんて限界があると思ってる。

聞いた音をそのまま出す時に、
自分の頭の中で鳴っている音と
人の耳に届く音で、音程=音の高さにズレがあるのは
基本中のき、なので、
人から指摘してもらって直す方が早いと思う。
「ぶす!」と言われて悔しくて頑張って綺麗になるようにね。
今はスマホで声が簡単に録れるから、
自分で客観的に聞くこともできる。

でも、テクニックの名称や手法にばかり詳しいだけで
歌聞いたらサッパリ良くない人には、ならないで欲しい。

いや、ボイストレーニング、ボーカルスクールの
営業妨害をしたい訳では決してないんですよ。
数多あるスクールの長年のノウハウを
自分で全て解釈できるなら
そこらじゅうプロばっかりだし
私だって今頃物凄いことになって、、、ないかな。
しかしながら、
どうにも胡散臭いものも、
たくさんある。こと東京には溢れてる。
純粋な夢や学びの欲につけ込むのは
正直見ててめっちゃ腹立つんだよね。
ほんとに教えるのが上手い先生なのか
ただの詐欺まがいなのか
違いが既にわかるなら、
そもそもトレーニング受けに行かないしね。

ともあれ

まず、自分の身体の中に備わっている”声”という楽器が
どんなものなのかを知って欲しいです。
高い声、低い声、細い声、太い声、掠れた声、
同じ”声帯”というパーツでありながら
それぞれの個体が生まれ持った性質は
人間の数だけ違うから、
自分以外に扱える人はいないんですよ。
果たしてそれが、自分の好きなものか、は置いといて、
あなたの持つ楽器の特性を知る事から始めて
そこで初めて付き合い方を学んでいける。
がむしゃらに無理な発声で高い声を出しすぎて
声を潰してしまうなら、
キーを低くして歌えばいい。
首絞められたみたいになりながら
ラブソング歌われても、全然愛は伝わらないしね。
伝わらなきゃ意味ないんですよ。プロだから。
カラオケで楽しむこととは話が違う。お金もらうから。
正確なキーもテクニックも技法も、
”伝える””より聞いている人の心を震わせる”ための手段でしかない。

あなたの楽器はどんな楽器ですか?

学ぶことに躍起になりすぎて
どうか楽しむことを忘れてしまわないで。

そして、ウマイ話に
騙されないで欲しい。
先行投資?そら必要だわ。
でも、会社の大小関係なく、
レコード制作側が、
制作費を本人からもらうって
私にはちょっと理解できない。
でも、あるんだよな。
私も以前騙されたんだよな。

好きなアーティストのライブ以上に
知らないアーティストや
音、出演者など質の良いライブハウス、
そういった場所にたくさん足を運んで
頭ガツンとやられた気持ちになったり
ただただ感動したり、
そこにお金使うのは
立派な先行投資であり文化貢献。
自分が本当に向いてるのか
想像と全く違う世界だとしても
何なら一生貧乏暮ししてでも
本当にやりたいのか
そこもしっかり考えてみて欲しい。

趣味として続けるという選択肢もある。
本当に”価値”があるものなら
他人がほっとかないからね。

あと、悪いことは言わないから
どんな駄作でもいいから
歌詞を書き溜めておくように。
印税って、まじ大事。
宝くじみたいなもんだけど
買わないと、書かないと
当たるチャンスはこないから。
私の印税、今、ほんと切ない額だわ。

な〜んてな。長いな。
熱くなってしまったわ。

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